橘 薫(入社3年目)

「御巣鷹山慰霊登山の前日に行われた灯籠流し」
川を渡り、対岸から撮影。遺族を撮るにあたって色々考えさせられた。
亡くなった人を思いながら、今まさに手を合わせようとする様子が印象深かった。
「東京ホットぷれいす『都内水路でのカヤックツアー』でのメーン写真」
2人乗りカヤックの前に乗せてもらい、後ろを向きながら魚眼レンズで撮影。
都内のシンボルである「東京スカイツリー」を入れたくて、水面を移動しながら場所を探した。

大石健登(入社2年目)

「優勝が決まり、写真記者室で報道陣に囲まれる豪栄道」
豪栄道の大関昇進が決まり、写真記者室で撮影に応じる豪栄道親子です。
母の沢井真弓さん、おいの流ちゃんも一緒です。
「インタビューに答える菅義偉官房長官」
菅官房長官の単独インタビューで、笑顔を見せる本人です。

今年の4月は、1日と2日が土曜、日曜だったために、多くの企業で月曜日の3日が入社式となりました。街を行き交うピカピカのスーツ姿の新人たちにこちらも気が引き締まる思いがします。



 この時期は、将来のジャーナリストを目指す大学生らと話をする機会も増えます。「聞きたいことがあれば、なんでもどうぞ」なんて先輩面をして言ってしまうと様々な質問が飛んできます。そんな中に、「新聞社の写真部の将来はどうなのか?」というのがあります。質問者たちはおそらく、将来に不安を抱いているのでしょう。



 これに対する私の答えは明快です。「将来は明るい」ということです。

世はビジュアル時代。これを先導するのは写真です。新聞紙面も華やかさが大事になっています。これを支えているのが写真です。インターネットニュースの世界でも、写真がないとなかなか記事まで読んでもらえません。動画も増えていますが、写真のように一瞬で心をとらえるような芸当はできません。



 読売新聞でも、写真の重要度が日に日に増しています。公共の場に掲示する大型写真や報道写真展などの引き合いは増え、ネットの記事には写真が必須となっています。「写真は何枚あってもいいから」とネット担当者にせかされる「爆買い」状態に陥っています。この旺盛な需要に応えるため、4月1日付で写真部内にコンテンツ班を新設しました。写真の配信や利用を進めるチームで、一挙に二桁の部員を投入しました。



 この一方で、現場を支える写真記者は枯渇状態が続いています。毎年入ってくる新人部員は順調に育ってくれてはいますが、それでも足りません。街でカメラを持っている若者を見かけると、思わず「ウチに入らない?」と声をかけたくなります。部員にも「写真記者希望者を探せ」と指示しています。このような状態なので、写真部を志望する若者は、将来を心配する必要はありません。



 さて、今回掲載した写真ですが、この4月で入社2年目と3年目を迎えた読売写真部員の自信作です。本人が付けた写真説明も記載しておきます。将来の報道写真界を背負って立つ人材と期待しています。新聞紙面やネットニュースで2人の名前を見かけましたら、「どんな写真を撮るようになったのだろう」と注目していただければ幸いです。




2017年4月