コラム
1月のコラム
2016年を迎えました。今年も皆様にとって実りある幸せな一年であるよう願っています。
報道写真でその年を振り返る報道写真展は56回目になり、2015年12月16日から24日まで三越日本橋本店、26日から2016年1月3日まで静岡伊勢丹で開催させていただきました。
三越のオープニングには、レスリング世界選手権女子48㌔級で3連覇、リオ五輪でも活躍が期待される登坂絵莉選手に来場いただきました。<写真① 報道陣を前にレスリングのポーズをとる登坂選手(右)12月16日、東京新聞提供>小柄ですが、秘めたるパワーを横に立つと感じるアスリートでした。初の五輪出場でも最高の結果を残してくれるに違いありません。
伊勢丹には卓球の伊藤美誠選手に来ていただきました。<写真② テープカットする伊藤選手(左から2人目) 12月26日>14歳192日で卓球世界選手権女子シングルスベスト8入りという日本人最年少記録を更新した選手です。明朗快活でものおじしない自信にあふれる姿に、逆にこちらが元気づけられました。最良の結果はおのずからついてくると信じています。
今年はアスリートの活躍に期待しましょう。
2015年報道写真展には「戦後70年」の特別コーナーを設けました。毎回、会場においてある感想ノートには「やはり戦争はむごい」「写真の迫力や伝える力に圧倒された」などと感想を記していただきました。
「東日本大震災」コーナーでは「その後を報道することで記憶を留めさせることができ、今の様子も伝わった」「毎回、展示される写真に感動している。頑張れ、報道カメラマン」と伝え続けている大震災被害にも評価を頂きました。
2016年はどのような年になるのでしょうか。
東京写真記者協会加盟の新聞、通信、放送(NHK)の記者は、事件事故、災害の時には現実を冷徹な目で写真に記録します。どんな場面に遭遇しても、被写体となる人たちへの温かい気持ちを忘れずに取材を続けます。『Cool eye, but Warm heart.(冷静な目でしかし温かい気持ちを忘れない)』というわけです。
スポーツではベストを尽くすアスリートの姿への感動を1枚1枚の写真に込めて表現するでしょう。2016年はリオ五輪の年。日本中がアスリートの活躍に沸く瞬間が何度もあるはずです。
写真記者はニュースの最前線で取材を続けその時代の目撃者として「時代の証言」となる記録を残します。
なお恒例の日本新聞博物館(横浜市中区)での報道写真展は、同館がリニューアル中でありません。
2016年1月