写真1

写真2

写真3

2017年になりました。今年も有意義で幸せな一年であるように願っています。
ニュースの一瞬を切り取った報道写真でその年を振り返る報道写真展は57回目を迎えました。今回は2016年12月14日から25日まで三越日本橋本店、27日から2017年1月3日まで静岡伊勢丹で開催させていただきました。1月7日から3月26日まで横浜市中区の日本新聞博物館で開催しています<写真①>。

三越日本橋本店のオープニングにはリオデジャネイロオリンピック、パラリンピックのメダリストをお招きしました。オリンピアンはカヌー競技で日本人初の銅メダルを獲得した羽根田卓也選手です(写真②左、読売新聞提供)。パラリンピアンは車いすラグビーメダリストの池崎大輔選手(同右)にゲストとして来場いただきました。

羽根田選手はすらりとしたイケメンです。細身の体ですが、鍛えられた筋肉が五輪ユニフォームの下に隠されていると感じるアスリートでした。池崎選手はハンディキャップを負いながらも、自己の能力の極限を目指そうとする強い意志がメガネの奥から伝わりました。

静岡伊勢丹には卓球の伊藤美誠選手(写真③左)ボッチャの杉村英孝選手(同右)に来ていただきました。14歳192日で卓球世界選手権女子シングルスベスト8入りするという日本人最年少記録を更新、来場する直前の世界ジュニア選手権女子団体ではチームの一員としてライバル中国に完勝、6年ぶりのチャンピオンとなる原動力になりました。明朗快活、ものおじしない自信にあふれる姿にこちらが元気づけられました。来場いただいたアスリートの皆さんは、2020年東京大会でも活躍が期待されています。

2016年報道写真展のメインテーマはリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックです。会場に置いてある感想ノートには「初めてこの写真展に来た。スポーツ選手からは勇気をもらい、地震や災害など忘れてはいけない出来事を思い出した。」「写真だけが伝えられるパワーがある。改めて写真の持つ力を感じた」などと感想を記していただきました。
「東日本大震災」や「熊本地震」のコーナーでは「報道写真展は活字より写真で訴えるものが多く参考になる」と伝え続けている災害報道にも評価を頂きました。
また「写真は紛れもない真実を写すが、誤解を招くことも。報道写真を見る私たちにも物事を冷静にみられる眼が必要」と指摘される方もあり、現場で取材する記者は心に留めなくてはなりません。

2017年はどのような年になるのでしょうか。
東京写真記者協会加盟の新聞、通信、放送(NHK)の記者は、事件事故、災害の時には現実を冷徹な目で見つめ、1枚の写真に記録することでしょう。被写体となる人たちへの温かい気持ちを忘れずに取材を続けるはずです。
スポーツではベストを尽くすアスリートの姿への感動がその1枚から伝わる写真で表現するでしょう。写真記者は最前線で現場を見つめます。
そして時代の目撃者として「時代の証言」となる1枚の写真を次の世代への記録として残します。

2017年1月