この度の東日本大震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。

私は3月11日の地震発生時には、社内でデスク業務中。ああ地震だなと思っているうちに、揺れは大きくなり、時間も長く、ついに関東にも大きな地震がきたのかと一瞬思うほどであった。やがて震源地は東北地方であることが判明し、津波警報が発令され、ただ事ではないと私も含めて社内での認識がかわった。

ただ、人間いざとなると地震発生時は何もできない自分がいて、さらに時間がたったからといって何かできるかというと、悲しいかなさらに何をすればよいのか分からない自分がいた。

その日の新聞発行業務は、なんとか遂行することができたが、翌日からはスポーツ新聞としての震災被害の報道の難しさを感じる日々が、長く続くこととなる。その後、我々スポーツ新聞はスポーツ界、芸能界の復興支援活動をはじめ様々な角度から震災復興関連のニュースや話題を追いかけてきた。

今回のコラムで紹介するのは、岩手県陸前高田市にあった県立高田高校野球部への密着取材である。(現在は県立大船渡東高校の校舎を借用中)一年間という時間をかけての取材予定で、まだ始めてから4か月目での途中ではあるが、高田高校野球部を通しての人間模様や、地元の復興の様子などを少しでもみなさんに知ってもらえればと思い、取材に派遣した高橋雄二記者の写真とともに紙面を何点か掲載させていただきます。