(事務局・花井)

あけましておめでとうございます。今年も皆様のご多幸を願っています。東日本大震災が発生してから二度目の正月を迎えました。今なお苦しみを抱えながら避難している方々が多くいらっしゃることを私たちは忘れてはなりません。

昨年の「2012年報道写真展」は、ロンドン五輪のボクシングミドル級で金メダルを獲得した村田諒太選手と女子レスリング48kg級の金メダリスト、小原日登美選手にテープカットをお願いしました。写真パネルは五輪関係で約50点、そして東日本大震災関係もほぼ同数展示して総数は約250点でした。また1月11日から3月3日までは、横浜の日本新聞博物館でも開催されます。

感想ノートには、「震災の写真、涙とまらず。忘れてはならない」「被災地の現在の写真をみて震災を思い出しました。一日一日一生懸命に生きる姿に勇気をもらいます」「東日本大震災のすさまじさ、そしてロンドン五輪の感動がよみがえってきました。ガンバレ日本 K.H」「毎年この展示を心待ちにしています。いろんなことがありすぎて忘れてしまっている事を改めて思い出させてもらう反省の日でもあります。静岡・S」

楽しい話題も多くありました。ロンドン五輪のほかに山中伸弥京大教授にノーベル医学生理学賞、東京スカイツリー開業、国内で25年ぶりに金環日食を観測など。一方で、大津いじめ事件、中国で反日デモ激化、笹子トンネル事故で9人死亡など暗いニュースもありました。昨年の極め付きは、年末の総選挙で民主党が惨敗、自民党中心の政権に戻りました。

今年も7月に参院選挙がひかえています。国民がどう判断するのか、日本はどこに向かっていくのか。誰しも権力に対してはしっかりチェックが必要だし写真記者は、地道な活動で少しでも人々に感動を与える魂が入った写真を撮っていただきたい。そのためには、スポーツでも芸能でも事件事故でも同じように緊迫感がないと撮れません。みなさんの活躍を今年も期待しています。

2013年1月、東京写真記者協会
事務局長・花井尊