©2019 TOKYO PRESS PHOTOGRAPHERS ASSOCIATION
東京写真記者協会賞-2020年グランプリ
2020年 米社会分断の果て
朝日新聞社 ランハム 裕子 
保守政治活動会議で演説後、「アイラブユー」と言って星条旗に抱きつくトランプ米大統領(米メリーランド州オクソンヒル 2月29日)
ミネソタ州で警官から首を圧迫されて死亡したジョージ・フロイドさんの死を受け、警察の暴力に抗議する男性(米ワシントン 6月6日)
ホワイトハウスに向かって携帯電話をかざし「リーン・オン・ミー」を合唱し抗議する人たち(米ワシントン 6月3日)
星条旗のデザインを身に包みトランプ大統領の選挙集会にやってきた女性たち(米ペンシルベニア州ラトローブ 9月3日)
選挙集会で大統領専用機をバックに演説するトランプ米大統領(米ペンシルベニア州ラトローブ 9月3日)
一般ニュース部門賞(国内)
フェンス越しの再会
読売新聞東京本社 三浦 邦彦 
「ここだよ。見えるか?」。新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船する幼なじみに電話をする男性。親友の姿は確認できない。「こんな目の前にいるのに」。狭い空間で不安がる親友に「元気でいろよ。飯をちゃんと食えよ」と語りかけた。(横浜市鶴見区 2月9日)
一般ニュース部門賞(海外)
途切れた聖火
読売新聞東京本社 飯島 啓太 
聖火リレー中止の知らせを受け、遺跡前で落胆するアテネ五輪ハンドボール・ギリシャ代表のギョルゴスさん(左)ら。ギリシャ国内をリレーし、東京へと向かうはずだった聖火。手前の街で沿道に大勢の観客が集まったことを受け、感染拡大を懸念した政府の要請で、突如中止となった。(ギリシャ・ミケーネ 3月13日)
企画部門賞(国内)
道半ばの人材開国 コロナ禍で行き詰まる外国人労働者
日本経済新聞社 寺澤 将幸 横沢 太郎 山本 博文 
カツオ一本釣り漁船で奮闘するインドネシア人技能実習生。国内外の人の流れを鈍らせた新型コロナが漁の担い手不足にも暗い影を落とす(高知県土佐湾沖 4月4日)
入国制限で技能実習生が来日できず、人手不足が続いた群馬県嬬恋村。キャベツ畑では留学生がアルバイトをする姿が見られた。ネパール出身のギシン・ゴビンダさんは夏休みに住み込みで働き、学費と生活費をまかなう(7月15日)
コロナ禍で仕事を失いながらも定期便の欠航で帰国ができなかった外国人労働者。ベトナム行きの臨時便には長蛇の列ができた(成田空港 4月22日)
新設の在留資格「特定技能」の導入から1年。フィリピン人のジェレミー・クルーズさんは介護分野の試験合格者だが来日できずにいる(フィリピン・リサール州 2月5日)
日本に渡り一家の稼ぎ頭になったインドネシア人漁業技能実習生。寮には「家族のため」と書かれた貯金箱が置かれていた(高知県土佐市 3月28日)
企画部門賞(海外)
タイで広まるソーシャルディスタンス 新型コロナで
日本経済新聞社 小高 顕 
自作の防護マスクをつけ、一定の距離をあけて歩く僧侶(いずれもバンコク 4月7日)
商業施設でお互いに距離をあけて待機する宅配の配達員(3月24日)
商品をカートに載せて提供するコーヒーショップ(4月2日)
警察署では市民との間を盾で隔てて対応が行われた(4月2日)
鉄道駅のホームで間隔を保ち列車を待つ人たち(4月7日)
スポーツ部門賞(国内)
ディーン元気すぎ
産経新聞社 桐山 弘太 
国立競技場で開催されたセイコーゴールデングランプリ。ディーン元気は男子やり投げの最終6投目で84m05を記録。逆転優勝を決め、喜びのあまりユニフォームを引き裂いて雄叫びをあげた(8月23日 国立競技場)
スポーツ部門賞(海外)
完全制覇の笑顔
スポーツニッポン新聞社 小海途 良幹 
四大陸選手権最終日、エキシビションで転倒しながらも笑顔を見せる羽生結弦(ソウル・木洞アイスリンク 2月9日撮影)
文化芸能部門賞
親子、息ぴったり
東京中日スポーツ 由木 直子 
団十郎襲名披露狂言の発表会見で、質問する記者を同じ仕草で指名する市川海老蔵(右)と堀越勸玄くん(東京・丸の内 2月7日)
奨励賞一般ニュース部門(国内)
〝燃える〟国立
日刊スポーツ新聞社 玅見 朱実 
ヤクルト―中日戦の試合中に突然、国立競技場から大きな花火が上がった。あたかも真っ赤に燃えているように見えた。あまりの激しさに、試合が一時中断した。人気アイドルグループのライブ収録の演出だった(神宮球場 10月24日)
奨励賞一般ニュース部門(海外)
英国、EU離脱の日
日本経済新聞社 三村 幸作 
英国旗「ユニオンジャック」を手に議会前広場を埋め尽くす人たち(いずれもロンドン 1月31日午後11時)
EUを離脱する時間に合わせて広場に集まった人たち。その瞬間を迎えると一斉に歓喜の声をあげた(同日午後11時3分)
広場では「WE’RE OUT!」の文字が電光掲示板に表示された(同日午後11時)
EU離脱を祝福するため無料で配られたリンゴ。英国国旗が刻まれていた(同日午前10時11分)
離脱を惜しみ欧州議会ロンドン事務所前に集まった残留派の人たち(同日午後3時28分)
奨励賞企画部門(国内)
あのとき私は「東京五輪戦士からのメッセージ」
産経新聞社 鈴木 健児 寺河内 美奈 納冨 康 桐山 弘太 川口 良介 
写真を手に取れば記憶は鮮やかに蘇る。「あのとき」は「明日」に繋がるはず。56年前、日本を熱狂の渦に巻き込んだメダリストらに、困難に打ち勝つ苦しさや喜びなど、2度目の東京五輪を迎える私たちにメッセージを贈っていただいた
【君原健二(79)写真左 マラソン8位】 未熟な2つの失敗を糧に、4年後のメキシコ五輪で「銀」 写真は1964年10月21日 35キロ、幡ヶ谷付近(北九州市八幡西区 2月18日) 【岡野功(76)写真右】 柔道中量級「金」 ヘーシンクと組みたかった  写真は1964年10月21日 決勝・ホフマン戦 日本武道館で(茨城県龍ケ崎市 2月7日)
三宅義信(81) 重量挙げ「金」 「国のために」誇らしく日本選手団の金1号 写真は1964年10月12日 決勝 渋谷公会堂で (埼玉県川越市 3月16日)
谷田絹子(81) バレーボール女子「金」 東洋の魔女 完全燃焼、二度とできない 写真は1964年10月23日 決勝・ソ連戦 駒沢体育館で(大阪府貝塚市 2月25日)
【吉田義勝(78) 写真上】レスリング「金」 歓喜と苦い思い出 金メダル紛失 写真は1964年10月14日 決勝・アリエフ戦 駒沢体育館で(東京都渋谷区 1月19日) 【田中聡子(78) 写真下】水泳女子100㍍背泳ぎ4位 すべて出した、胸張る自己ベスト 写真は1964年10月13日 代々木の五輪プールで(東京都江東区 2月13日)
【菅原武男(82) 写真左】陸上ハンマー投げ13位 五輪出場4回 世界の大男に挑んだ4回転投法  写真は1964年10月18日 国立競技場で(東京都羽村市 3月17日) 【相原俊子(81) 写真中】体操女子団体「銅」 できる限りの準備、悔いは残さない 写真は1964年10月18日 東京体育館で(群馬県高崎市 3月4日) 【山口芳忠(76) 写真右】 サッカー8強 メキシコ五輪「銅」 最年少20歳 大抜擢の代表初先発でメキシコにつながる経験 写真は1964年10月18日 チェコ戦 駒沢競技場で(東京都世田谷区 7月21日)
奨励賞企画部門(海外)
コロナ禍の中国
読売新聞東京本社 片岡 航希 
新型コロナウイルス最初の感染拡大の中国。
2月1日、北京駅前には、親が作ったペットボトルマスクをかぶった子どもがいた。
観光地の天安門は沈黙の雪景色。
街では生活するためのあの手、この手。人気の饅頭も板に滑らせ提供するソーシャルディスタンス。
外出自粛でネット通販が増える一方で、集合住宅前には置き配の荷物だけが増えていた(3月3日)
奨励賞スポーツ部門(国内)
新しい胴上げのカタチ
読売新聞東京本社 松本 剛 
新型コロナウイルスの感染拡大で観客数を制限しながら開催されたプロ野球のペナントレース。幕切れもまた「新しい形」で行われた。マスクと手袋で完全防御した球団スタッフに胴上げされる巨人の原監督。距離を空けて選手たちの歓喜の輪が囲んだ。(東京都文京区・東京ドーム 10月30日)
奨励賞スポーツ部門(海外)
四大陸選手権、憧れの先輩がなでなで
読売新聞東京本社 若杉 和希 
フィギュアスケートの四大陸選手権で、表彰式の後、優勝した羽生結弦選手(右)に頭をなでられ笑顔を見せる鍵山優真選手(韓国・ソウル 2月9日)
奨励賞文化芸能部門
踊りたかった!
産経新聞社 三尾 郁恵 宮崎 瑞穂 
重ねない手、重なる想い-。
高校生ダンサーの夢の舞台、日本高校ダンス部選手権。新型コロナで甲子園や高校総体が中止となるなか、仲間と団結する表情に情熱があふれた(8月19日)
(横浜市西区 8月25日掲載)
暑さ対策のため小型扇風機を持ち、本番に備える日体大桜華(東京)の生徒
本番直前、目を閉じて集中力を高める大阪府立泉陽の生徒(8月19日)
プール学院(大阪)は、マスク姿にエアタッチで円陣を組んだ(8月18日)
舞台上で弾けるようなパフォーマンスを見せた東京都立三田(8月19日)
優勝が決まり、感情を抑えきれず仲間と喜び合う同志社香里(大阪)
特別賞
焼け落ちた沖縄の象徴
沖縄タイムス 金城 健太 
焼け落ちた首里城正殿(中央)。手前の北殿、奥の黃金御殿や書院にも延焼し、激しく煙が上がった(那覇市首里当蔵町・小型無人機で 2019年10月31日)
特別賞
池江、復帰レースで涙
報知新聞社 竜田 卓 
白血病のため長期療養していた池江璃花子が東京都特別水泳大会で594日ぶりにレースに参加。女子50メートル自由形で26秒86の好記録を出した。復活への第一歩に感極まり涙を流した。(東京都江東区・辰巳国際水泳場 8月29日)
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