©2019 TOKYO PRESS PHOTOGRAPHERS ASSOCIATION
東京写真記者協会賞-2024年グランプリ
「泣いてもいいんだよ」避難所で母との約束
朝日新聞社 内田 光 
石川県中能登町から帰省中に能登半島地震で被災し、輪島市の廃校の体育館に家族と避難した小学3年の原椿月さん(手前中央)。大きな余震があった後、布団を頭からかぶって兄の優月さん(右隣)らと絵を描いていた。椿月さんは母親と「1日1回は泣いてもいい」と約束を交わしていた(石川県輪島市)
一般ニュース部門賞(国内)
日航機衝突炎上
東京中日スポーツ 由木 直子 
正月2日の羽田空港、滑走路で日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突。黒煙が激しく舞い上がり、機体は猛火に包まれた(羽田空港)
一般ニュース部門賞(海外)
北朝鮮のロケットが発射直後に爆発
読売新聞東京本社 大原 一郎 
北朝鮮が弾道ミサイル技術を使ったロケットを発射したが、直後に空中で爆発した。ロケットには軍事偵察衛星「万里鏡1-1号」が搭載されていた。上昇するロケットの光跡が一瞬途絶えた後に強い光を放って消失した。発射の情報を受け、日本政府は沖縄県を対象に「Jアラート」を発令し、一時避難を呼びかけた(中国・丹東から)
企画部門賞(国内)
鉄路を止めるな ローカル線の底力
産経新聞社 納冨 康 鴨川 一也 松井 英幸 鴨志田 拓海 岩崎 叶汰 
自然災害や利用者減少など、存続の危機に直面しているローカル線。被災から立ち上がり、趣向を凝らした企画列車を運行するなど、逆境を乗り越える姿を追った。それぞれの地域に根づくローカル線のプライドを垣間見た
ホームを囲む桜が満開になった「のと鉄道」の能登鹿島駅。元日の能登半島地震で被災し一時運行停止したが、桜の名所として住民に親しまれている(石川県穴水町)=4月13日
車内で炸裂したコブラツイスト。経営が厳しい路線を盛り上げようと山形鉄道フラワー長井線で「ローカル線プロレス2024」が行われた。激闘に乗客は大興奮した(山形県)=9月29日
金魚の灯籠が車内を彩る「金魚ねぷた列車」。弘南鉄道・大鰐線で夏に行われ、幻想的な明かりが乗客たちを癒やしていた(青森県)=8月1日
住宅街を走る電車と競走する子供たち。流鉄流山線は総距離5.7キロと短いが、地元に密着し多くの人に愛されている(千葉県流山市)=2023年12月27日
列車に自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」。環境問題対策や新たな観光資源として期待され、西武鉄道の「S-TRAIN」など全国各地で導入が進んでいる(埼玉県秩父市)=5月25日
企画部門賞(海外)
「引き裂かれた家族」ウクライナ侵攻 2 年
共同通信社 深井 洋平 遠藤 弘太 
大阪に避難したウクライナ人母子と母国にとどまる父親をそれぞれ訪ね、記録した。故郷を追われた多くの避難民が帰還の日を見通せないままでいる
「ほら、パパに顔を見せてあげて」。母アリーナさん(中央)に促され、長女ヤーナさん(左)と次女ズラータちゃんがスマートフォンをのぞき込むと母国に残る父親の声が聞こえてきた。「元気だったかい?」(大阪市)=1月15日
学校から帰宅し、スマートフォンでゲームをする長女のヤーナさん。「ここではどこにも行けない。友達はここにはいないから」。無表情にそう語り、ベッドに寝転んだ(大阪市)=1月15日
日本に避難した家族とビデオ通話する父ビクトルさんのスマートフォン画面。(左から)次女ズラータちゃん、母アリーナさん、長女ヤーナさん(ウクライナ・ザポロジエ)=2月2日
下校時、カメラに向かっておどける長女ヤーナさん(大阪市)=1月15日
自宅の窓から外を眺める父ビクトルさん。「戦争で何もかも変わった」(ウクライナ・ザポロジエ)=2月2日
スポーツ部門賞(国内)
リーチ、棒上げ
時事通信社 加藤 駿 
ラグビーリーグワンでBL東京が初優勝を果たし、「棒立ち」状態で胴上げされるリーチマイケル主将(国立競技場)
スポーツ部門賞(海外)
40-40は序曲に過ぎず
日刊スポーツ新聞社 菅 敏 
レイズ戦の9回、40号サヨナラ満塁本塁打で「40-40」を達成した大谷翔平。試合後にはウオーターシャワーで祝福されびっくり仰天。隣にいたリポーターのワトソンさんも被害?に遭い一躍有名人になった(米国・ロサンゼルス)
文化芸能部門賞
東京ゲームショウ リアル10連ガチャが人気
読売新聞東京本社 若杉 和希 
人気ゲーム「勝利の女神:NIKKE」のガチャを現実に体験できるコーナーが東京ゲームショウで大人気。参加者がボタンを押すとゲームに登場する少女型ヒューマノイドにふんしたコスプレーヤーがボックス内に登場する。人形を持っているコスプレーヤーを的中させると限定グッズがもらえる(幕張メッセ)
〈奨励賞〉一般ニュース部門(国内)
発生 49 時間後 奇跡の生還
産経新聞社 桐原 正道 
能登半島地震で、発生から49時間後、全壊した自宅から奇跡的に救出された江表大司郎さん(79)。崩れ落ちた家財に挟まれ徐々に意識が遠のく。何度も死を覚悟したが、助けに来た孫の呼びかけに最後の力を振り絞り生還した(石川県珠洲市)
〈奨励賞〉一般ニュース部門(海外)
分断の行方は 混迷の米大統領選
朝日新聞社 藤原 伸雄 
演説集会に臨む共和党のトランプ前大統領。支持者からの熱狂的な声援を受けた。民主党のハリス副大統領と接戦を繰り広げ、5日の投開票を前に激戦州を精力的に回った。6日には、勝利宣言の演説を行った(米国・ノースカロライナ州ガストニア)
〈奨励賞〉企画部門(国内) 
沸騰列島
朝日新聞社 小宮 健 細川 卓 友永 翔大 長島 一浩 
「メガ・サンシェード」の下、のびのびと園庭で遊ぶ園児たち(福岡県宗像市)=7月3日
アイスバス「P-PEC」の使用感を試すサッカークラブの中学生(富山市)=6月29日
練習後、スポットクーラーで涼む山形県立左沢高校の剣道部員(山形県大江町)=7月9日
規格外の変形した夏野菜を利用者へ配送するサービス(福井県越前市)=7月5日
霧が発生する牛舎で飼育される牛(三重県四日市市)=7月3日
〈奨励賞〉企画部門(海外)
ウクライナは今も
読売新聞東京本社 関口 寛人 武藤 要 
ロシアによるウクライナ侵略から2年以上がたち、社会の関心は薄まってきた。しかし今日も戦争は続いている。
北朝鮮兵の派遣もあり終戦の見通しはたたない。「戦禍を忘れてはならない」という宿念のもと、定期的に現地を訪れて戦争に巻き込まれたウクライナの人々を報道した
ロシア軍のミサイル攻撃で全身に重度のやけどを負った9歳のロマン・オレクシフくん。やけどは体の表面の4割に及び、ドイツに搬送されて約30回の手術を行った。 病院で父親にキスをされ笑顔をみせていた。ミサイル攻撃の際に一緒にいた母親は死亡した(ドイツ・ドレスデン) =7月23日
ウクライナ・キーウ近郊ブチャで「領土防衛隊」の女性防空部隊に所属するタティアナさん。夫がロシア軍に殺害され志願して入隊した。前線での「任務」を希望している。入隊前は水道局の職員だった(ウクライナ・キーウ近郊) =8月17日
リハビリ施設のプールで泳ぐビアチェスラフ・レビツキーさん。戦場での銃撃と拷問で四肢切断となった。「水の中では自由を感じられる。悪い気持ちは全部戦地に置いてきた」と前を向いている(ウクライナ・リビウ) =2月1日
ロシア軍の攻撃で両足を失った12歳のヤナ・ステパネンコさん。一時「自分の人生は終わった」と絶望したが周囲の支えで義足の生活にも慣れ、マラソン大会の参加を目指している(ウクライナ・リビウ) =1月26日
降りしきる雪の中、墓地で戦死者を悼む女性。2024年9月の報道によると、約2年半の戦闘でウクライナとロシアの兵士の死傷者数は100万人に達したと推定されている(ウクライナ・リビウ) =1月24日
〈奨励賞〉スポーツ部門(国内)
優勝 ますます円満
東京新聞 内山田 正夫 
ゴルフの米男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」で優勝し、表彰式でトロフィーを手に恋人とキスするニコラス・エチャバリア(左)(千葉県・アコーディアG習志野CC)
〈奨励賞〉スポーツ部門(海外)
逆転『金』の雄叫び
産経新聞社 川口 良介 
パリ五輪の体操男子団体決勝の最終種目となる鉄棒で着地を決め雄叫びを上げた橋本大輝。トップの中国を追いかけ続けた仲間が歓喜の輪を作った(フランス・パリ)
〈奨励賞〉文化芸能部門
アドリブが開いた道 ほえろ!!マシンガンズ
毎日新聞社 前田 梨里子 
単独ライブで漫才をする滝沢秀一さん(左)と西堀亮さん
単独ライブの楽屋で、ネタの練習をする滝沢秀一さん
単独ライブの舞台袖で、幕間映像を見つめる西堀亮さん
単独ライブの打ち上げで乾杯する滝沢秀一さん(中央右)と西堀亮さん(同左)
単独ライブを終え、天を仰ぐ滝沢秀一さん。右は西堀亮さん(東京都千代田区)